作業療法士やってるとね、いろいろな方に出会うわけで。
ごくたまに、誰とも話さないとか、すごい暴力的だとか、そういう方がいたりするんですね。
でも、そういう人の担当なんかになると、俄然、燃えちゃうんだよね~~。
もう、大好物(笑)
手前味噌で恐縮ですが、
みっちゃんマジック
とか言ってもらっててね。
実は、そういう人、得意なんですわ~(^0_0^)
そういう人こそ心を開いてもらうと、こちらもめちゃめちゃ嬉しかったりするし、そういう人こそ、心に秘めた何かがあったりするんだよね。
認知症に限らず、ただふさぎ込んでた人とかも、話していくうちに、通い詰めてるうちに本音を話してくれるようになったりする。
でも、私が何か特別なことをしていたかといえば、全く持ってそうでない。
普通に接して、普通に話をする。
ただそれだけ。
でも、この、普通ができなくなっちゃうんだよね。
認知症の人って、言葉よりも感情が伝わるって言うよね。
例えば『わしの大事なカバンがなくなってしもうたぁ~!』とかいう、モノとられ妄想のおじいさんがいたとするじゃない。
そしたら、みんな、認知症について勉強してるから「ここは否定をせず、受け止める」「一緒に探してみる」とかの対応はされるわけ。
「そうなんですね?一緒に探しましょう」
って、言葉では返す。
なのに、車椅子を押して向かう先はお部屋とかお風呂とか、こっちの用事を先に済ませようとする(笑)
しかも、そこに表情が伴ってなかったりするんだよね。
顔に「もう、忙しいのに、また?!!」「もう、休憩時間なんですけど~」とか、心の中の言葉が出てたりするんだよね。
それ、認知症の方は超敏感に感じ取るからね~~~~。
私の場合は、まず、
相手の顔を見る。
当たり前だよね。
でも、意外とこれができてない人が多い。
そして
体に触れる。
肩とか、手とか、どこでも良いけど、触れると心が通じやすい。
そこで、話を聞く。
「どんなカバン?」「何色か覚えてる?」「わーそれは困ったね!!」「どうしよう~」
と、相手の気持ちを代弁する。
上手いセリフより、共感してるって態度、表情が大事だよ。
多分、私は無意識に、こんな対応をしてきたかな。
最近流行の、ユマニチュードは、ちょっと似てるなって思う。
でも、考えたら、普通でしょ?
相手が認知症だとか高齢者だとか患者さんだとか、そういうの抜きにして、普通の友人に接する態度って考えたら普通だよね?
でも、長く医療・介護現場で働いてると、〇〇さんより先に『認知症の』とか『暴力行為のある』とか、そんな余計なおまけが先に出てくる。
でも、そうじゃない。
認知症である前に1人の人
「カバンがない」のじいちゃんは、本当はなくなってなくても、本人には無くなったというリアルが起きてる、その世界にこっちが本気で入り込まなきゃ。
その人の世界に、普通にお邪魔できるプロになったら、マジックは起きるんだよ~。
むくでは、こういう普通を大事にしていきたい。
当たり前のことが、当たり前でなくならないようにね。
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